2020/02/23 【新型肺炎】アジア人のUBER/Lyft乗車拒否問題とその対策を考える
   
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    世界を巻き込む騒動になりつつある新型コロナウィルス騒動。ここアメリカでも様々な形でその名前を聞く機会が増えてきました。そして、今回危惧していた事態の一つ、「アジア人へのシェアライド乗車拒否問題」が表面化してきましたので、その状況と我々がどのように行動していくべきか考えてみましょう。

    「じゃあ、中国人じゃないんだな?」

    日曜日のサンフランシスコの空港で、リリアン・ワンさんは配車依頼を出したシェアライドを待っていた。

    しばらくしてそのライドが到着したが、ドライバーは彼女の顔を確認すると、扉を開けることを拒否し、最終的に彼女を車に乗る事が出来たのは、コーカサス人の同僚が現れたあとのことだった。

    車の後部座席に彼女は同僚と座ると、そのドライバーは彼女たちに中国からの帰国かどうか訪ねたが、メキシコシティからの帰りと伝えると、「じゃあ、中国人じゃないんだな」と返答し、続いてこう言った。

    「『中国人響きの名前を持つものには気をつけ、場合によっては乗車を拒否しろ』と言われている」

    その後、このケースの報告を受けたシェアライドのカスタマーサポートセンターが彼女らにコンタクトを取ってきて、件のドライバーはプラットフォームから削除されたことを伝えられた。

    Source by: CNBC

    人種による乗車拒否はポリシー違反

    まず、今回はドライバーがリリアンさんを見た目と容姿から中国出身と判断し、乗車を拒否した訳ですが、これは明確な違反で、彼女たちがやったようにプラットフォームを提供している会社にこのケースを報告し、対応をしてもらうのが正しい行動です。

    「酔っ払っている」など、明らかにドライバーが身の危険を感じるような場合であれば、各会社の利用規約と照らし合わせて、乗車拒否するなどの対応は可能ですが、容姿・人種・進行する宗教などを目的にサービスの拒否はすることは出来ません。

    もし、あなたが不当な扱いを受けたとしたら、可能ならばその様子をレコード(音声録音、もしくは動画撮影)をすると良いですが、身の危険を感じるようでしたら無理に機器を取り出さず、事件の詳細をカスタマーサポートセンターに伝えると良いでしょう。

    あなたに落ち度はない訳ですから、泣き寝入りする必要はありません。

    差別か、それとも未知の病気への恐怖か

    身体的特徴を揶揄したり、人種差別的言動はここアメリカでも珍しいことではないですが、コミュニティとは切り離せないほどにその経済と密接に結びついたアジア人があからさまな人種差別を受けることは現代では寧ろ少ないでしょう。

    実際、私もロサンゼルスに十年間滞在していますが、表立った人種差別は受けたことがありません。もう少し内陸の、国際的な教養が行き届いてないエリアですと、未だに信じられないような差別的言動を受けることが珍しいですが、アジア人と良い関係を築いた方がお互いにとって特をする方が大きい西海岸エリアでは人種差別というのは、個人レベルであっても、なかなかニュースの話題に上がってくるものは、年に数えるばかりです。

    そこに来てこのニュース。

    単純に「人種差別か、許せないな」と評価してしまうには、少し危険な要素を孕んでいます。なぜなら、単純な人種差別ではないと考えられるからです。

    件のドライバーの行為を正当化するつもりはないですが、わからないことが多い未知のウィルスに対して、恐怖心を抱くことは当然です。

    問題はその後のどのように行為を取るかで、その人の評価が変わってくるわけでが、本来であれば、国家も巻き込んだこの未曾有の事態に、ちゃんとしたガイドラインも整っていない状態で、一個人が完璧なアクションを取ることは非常に難しいのではないでしょうか。

    どう身を守るかは個人の判断

    UBERやLyftを代表するシェアライドのポリシーを確認しますと、人種による乗車拒否は認めておらず、「アジアでコロナウィルスが流行っている」からといって、乗車を拒否することは出来ません(実際、先のケースではリリアンさんも中国出身ではなかった訳ですが)。

    出身地によって制限をかける方法といえば、現在米国政府が行なっている中国からの出入国制限くらいで、既に国内にいる方に対し、人種や出身地(過去の滞在歴も含む)で個人がサービスの拒否をすることはポリシーに違反しするのです。

    これはドライバーにプラットフォームを提供している会社にも言えます。

    しかし、もしドライバーが乗客に対して「身の危険」を感じていたとしたら、どうでしょう?

    厄介なのはこのウィルスが目に見えないのですから、正確な情報が少ない今の段階でアジア人に対し潜在的な感染リスクを考えるのは仕方がありません。これは日本を訪れている中国人観光客に対し、そのように感じている日本人の方も少なからずいるはずです。

    ただ、このドライバーの安全を犯し得るリスクに対し、国もプラットフォーム提供会社も対応することができず、その危機管理はここのドライバーに委ねられている状況なのです。

    乗車前に「シンプルに追い返し、ペナルティを受ける」か、「パスポートを提示させ、滞在履歴を確認すし、安全を確認する」か、それとも「リスクを受け入れつつ、感染しないことを祈って乗車させる」かはドライバーの判断で、利用者である我々がどのような対応を受けられるかは知る由もありません。

    もし、感染してしまったら、医療保険制度がしっかり整っていないアメリカでは文字通り死活問題なので、必要以上に怖がるドライバーの心理も理解すると、この問題をより深く理解することができます。

    移動手段はライフライン

    少し、極端な例を出してしまったので、これから利用する方に不安を与えてしまいましたら、申し訳ございません。このようなケースはロサンゼルスでも稀で、現在でも私は直接聞いたことはありません。

    しかし、考えられることではあるので、事前にこのようなケースを想定しておいて、どう行動すべきかを考えておくことが非常に大事です。

    特に現地では圧倒的な情報弱者である観光客の方が、ライフラインでもある交通手段を失った場合、それは生命の危機を意味すると言っても言い過ぎではないくらいに、危機管理として知っておいてほしいことなのです。

    ドライバーが「このような行動をとることを考えられる」と想定するというのは決して、彼らの行為を正当化するという意味ではなく、この場合、彼らに正義を突きつけるよりも、自分の身を守ることがなによりも大事なのです。

    サービスを受ける側がすべき行動

    以上を踏まえた上で、観光客の方がすべき行動について説明していきます。

    ▶︎マスクを着用しない

    過去に記事にもしていますが、アメリカ国内、特にこのような密室ではマスクの着用は控えましょう。ドライバーに対し、「自分は感染者」という誤ったメッセージを与えかねません。

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    ウィルスは見えませんが、もし、その方が感染症を持っているように見える要素、もっと言えば、明らかに体調が悪そうで咳が止まらないなどの様子が見受けられれば、「正当な理由」で乗車を拒否されることも考えられます。

    現時点で、国がアジア人の公共交通機関の利用を禁じているわけでもないので、ヘルシーに見える限り、正義は利用者の方にあります。

    ▶︎他の移動手段もリサーチしておく

    もし、突然に乗車拒否された場合、他にどのような方法で安全に目的地に迎えるか、このエリアは安全に歩ける場所なのか、観光客がいてもおかしいエリアではないか、調べておくと安心です。

    観光客が留まっていると危ないようなエリアと事前にわかっていれば、多少高くついても認可されてタクシー会社を利用するなどの方法があります。

    このような不要な心配をしたくなければ、ツアーで回ってしまうのも良いでしょう。イサオハウスでも観光サービス「イサオツアーズ」で市内観光から、州外まで、お客様がいきたい場所を自由に設計できるサービスがあります。

    詳しくはお気軽にお問い合わせください。

    ▶︎連絡手段は常に用意

    公共Wi-Fiを利用して、シェアライドを呼ぶことは可能ですが、道中で突然降ろされるケースも考えられる話です。知らない土地で、途方にくれないように、必ず現地での連絡手段、携帯電話を契約するか、ポケットワイファイなど常に独自のネットワークを保持するようにしてください。

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    ネットさえ繋がる状況であれば、我々に連絡することができますので、これだけでも非常に大きいです。

    危機管理を徹底して、ロサンゼルスを心から楽しみましょう

    このような悲しいニュースをシェアしたのは、観光客の方を不安に陥れたいからではなく、大抵のトラブルは事前に対策しておくことで、未然に防げますし、起きた場合でも対処しやすいのです。つまり、ロサンゼルスを心から楽しむためにこのような知識も入れることが大事です。

    特にこのような誰も予測しがたい事態が起きていますので、我々のコントロールで効かない部分は政府に任して、自分の行動でなんとかなる部分は自分で徹底して危機管理しましょう。

    例えば、グレイハウンドバスやドミトリータイプの宿など、価格は魅力的だが、大勢の人と狭い空間を共有するサービスを避けるなど、自分の行動でトラブルを避けることは十分可能なのです(感染するリスクだけでなく、感染源だと思われるリスクも避けられる)。

    むしろ、この事件はシェアライドだけではなく、グレイハウンドバスやドミトリータイプの宿は、他の観光客の方も利用するので、このようなサービス拒否の可能性がより考えられます。この時期は特に気をつけてください。

    これからも情報をアップデートしていきますので、お付き合い頂けましたら幸いです。ロサンゼルスでの旅行を楽しまれることを心より祈っております。

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